天然芝をやめて人工芝に変えたらどうなる?本音で語る切り替えの損得

「芝生の庭に憧れて天然芝を入れたけど、正直しんどい」──そんな声が近年、増えています。四季を感じられる天然芝はたしかに魅力的ですが、導入してから初めて気づく手間やコストに、思わずため息をついてしまう人も少なくありません。


草刈りの頻度、水やりの管理、雑草とのたたかい、そして部分的に枯れてしまうムラ。日々のメンテナンスが想像以上に重荷となり、「このまま続けるのは厳しいかも…」と感じたとき、候補にあがるのが人工芝への切り替えです。


人工芝ならではの手間いらずの維持性、年中変わらない見た目、そして施工後すぐに使える快適さ──天然芝とはまったく違う利点があります。しかし、切り替えるには費用も工事も必要で、「本当に替える価値があるのか」「後悔しないか」が気になるところです。


ここでは、天然芝から人工芝へ変更を考える人が知っておきたい基礎知識と判断材料を、冷静に整理していきます。




天然芝を撤去するには何が必要?下地づくりまでの流れと費用感

天然芝から人工芝へ切り替えるには、まず現在の芝をきちんと撤去し、適切な下地処理を行う必要があります。このステップを省略したり中途半端に進めてしまうと、せっかくの人工芝がうまく定着しなかったり、水はけの悪さや凹凸による使いにくさが生まれる原因になります。


まず芝の撤去作業ですが、これは「芝生を表面からはがす」だけで終わりません。地面には根が張っており、表土と一緒に掘り起こす必要があります。20平米程度であっても、スコップだけではかなりの重労働になるため、多くの場合は業者に依頼することが一般的です。費用の目安としては、芝の撤去と処分で1㎡あたり1,000円〜2,000円程度がかかり、広さによっては5万円前後になることもあります。


撤去が終わった後は、「下地づくり」に進みます。ここではまず地面を平らに整地し、転圧機で固め、防草シートを敷いてから砕石や山砂などを敷き詰めて排水性を高める作業を行います。これらの作業は一見地味ですが、人工芝の寿命と見た目を左右する非常に重要な工程です。下地づくりまで含めた費用は、1㎡あたりおよそ3,000〜4,000円が目安とされており、20平米なら6〜8万円程度が想定されます。


ここで注意したいのは、「すでに天然芝を使っている庭」ほど、人工芝施工のハードルが上がる傾向があるということです。芝の根が深かったり、地盤が不均一だったりといった条件次第では、追加の整地作業や残土処分が必要になるケースもあります。


つまり、天然芝から人工芝への切り替えには、「単に敷き直すだけ」では済まない工程と費用が発生するという前提を持っておくことが大切です。だからこそ、あとでやり直しにならないように、最初の撤去と下地処理を丁寧に行うことが、長く快適に使える人工芝への第一歩になります。




人工芝の種類と選び方|見た目・価格・耐久性の違いとは

天然芝から人工芝に切り替える際、多くの人が直面するのが「どれを選べばいいのか分からない」という悩みです。人工芝には多種多様な商品があり、価格帯も見た目もまちまち。高ければいい、安ければ損とは限らないからこそ、目的に合った選び方が重要になります。


まず見た目の違いですが、人工芝には「リアル人工芝」と呼ばれる自然な色味と質感を追求したタイプと、「簡易型・イベント用」のような安価で短期使用向けのものがあります。リアル人工芝は緑の濃淡や芝の立ち上がり具合などが丁寧に作られており、一見して本物と見分けがつかないものもあります。その分、価格はやや高めで、1㎡あたり3,000円〜5,000円が相場です。


価格を重視する場合は、もう少し薄手で軽量な製品もあります。これらは初期コストを抑えるには適していますが、密度が低く、踏み心地が硬かったり、経年でぺたんこになったりすることもあります。耐久性も比較的短く、日当たりや使用頻度によっては数年で交換が必要になる可能性も考慮しておくべきです。


耐久性を求めるなら、**「芝丈が25〜35mm」「高密度で二重構造の裏地」「UVカット加工あり」**といった条件が目安になります。価格はやや上がりますが、頻繁に人が通る場所や子ども・ペットが遊ぶスペースでも安心して使えるという安心感があります。特に屋外で長期間使う場合には、初期費用よりも「長く使えるか」に注目して選ぶのが賢明です。


また、滑りにくさや排水性といった「使い心地」も忘れてはなりません。安価な人工芝では水はけが悪く、雨のたびに水がたまってしまうことも。使用する環境に応じて、裏面の構造や透水穴の有無なども確認しておくと安心です。


人工芝は「ただ敷くだけ」の素材ではなく、暮らしの快適さに直結する重要な選択肢です。価格、見た目、手触り、耐久性──どれを優先すべきかを明確にしたうえで、自分の生活に合ったものを選ぶことで、後悔のない切り替えにつながります。




張り替えにかかる費用と工期|失敗しない比較ポイント

天然芝から人工芝への切り替えを考えるうえで、費用と工期は誰もが気になるところです。しかも「天然芝を剥がしてから施工する」という手間が加わるため、単純な人工芝の新設よりも工程が多く、内容によって見積もりに大きな差が出ることもあります。ここでは、費用と工事期間の目安、そして失敗しないための見積もり比較の視点を整理しておきましょう。


まず費用について。天然芝の撤去から下地処理、人工芝の施工まで含めた総額としては、1㎡あたり8,000〜12,000円程度が一つの目安です。たとえば20平米の庭であれば、16万〜24万円程度が相場感となります。これは使用する人工芝のグレードや下地の状況によって変動するため、正確な金額を知るには現地調査を受けたうえでの見積もりが必要です。


工期は、20〜30平米程度であればおおよそ1日半〜3日が一般的です。芝の撤去、地盤の整備、防草処理、転圧、人工芝の敷設と接着という流れを丁寧に行う必要があるため、天候や地面の状態によってはさらに日数がかかることもあります。


見積もりを比較する際に重要なのは、「費用の中に何が含まれているか」をしっかり確認することです。たとえば、「人工芝の価格だけが安くても、撤去費や整地費が別途請求される」「防草処理が省略されている」など、内容にばらつきがあると、最終的な支払い金額が大きく変わります。特に安さを強調する広告には注意が必要で、「一式○万円」としか書かれていない場合は、項目ごとの明細を必ず確認しましょう。


また、施工業者によって使う資材や施工手順に差があるため、複数社から見積もりを取り、価格だけでなく対応の丁寧さや提案力もあわせて比較することをおすすめします。最終的に安い方を選ぶにしても、「なぜこの金額になるのか」が自分で納得できていれば、後悔するリスクは大きく減らせます。


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天然芝との違いを実感しやすい場面とは?使って初めて気づく人工芝の快適さ

人工芝に張り替えて最も強く実感されるのは、「いつでもきれいで手間がない」という点です。これは導入前に思っている以上に大きな違いとして、日常生活の中で頻繁に感じるようになります。特に天然芝を長く使ってきた人ほど、人工芝の快適さに驚く場面が多くなります。


まず目に見えて違うのが、天候の影響を受けにくいこと。天然芝は雨が降れば泥はねが起き、乾けば枯れたりムラが出たりと、季節や天候に応じて常に変化します。そのたびに手入れが必要で、地面の状態に合わせて行動を制限されることも少なくありません。対して人工芝なら、晴れの日も雨上がりも状態が安定しており、いつでも裸足で歩けるような清潔感と乾燥性が保たれます。


また、子どもやペットがいる家庭では、その差がより顕著です。泥汚れで家の中まで掃除が大変になることもなくなり、安心して外遊びができるようになります。お弁当を広げてピクニック気分で過ごしたり、ビニールプールを設置したりと、庭の使い方にも自由度が増します。さらに、防草シートとの組み合わせにより雑草の発生を抑えられるため、草むしりに追われることもなくなります。


一方で、「自然の風合いが減る」「触り心地がやや人工的に感じる」など、人工芝ならではの特徴も確かにあります。しかし最近では、見た目のリアルさにこだわった製品も増えており、芝丈や色味を選べば十分にナチュラルな印象を持たせることも可能です。


重要なのは、**「何に価値を置くか」**をはっきりさせることです。景観としての自然さを重視するのか、使いやすさや掃除のしやすさを優先するのか。その優先順位が明確になれば、人工芝の価値がよりクリアに見えてくるはずです。


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天然芝から人工芝へ|最終的に決める際に持っておきたい考え方

庭づくりは、一度完成すれば終わりというものではありません。暮らし方の変化や家族構成、ライフスタイルの違いによって、庭の使い方や求めるものも変わっていくのが自然なことです。天然芝から人工芝への切り替えを検討するときも、「芝生のある庭をどう使いたいか」を改めて見つめ直すことが、後悔しない判断へとつながります。


天然芝は、自然との一体感や育てる楽しみを味わえる素材です。その一方で、定期的な手入れや季節ごとのメンテナンスを必要とし、思っていたよりも手がかかると感じる人が多いのも事実です。人工芝に切り替えるという選択は、そうした手間を減らしながらも、きれいな見た目と快適な使い勝手を確保したいというニーズに応える手段のひとつです。


切り替えの検討においては、コストや工事内容だけでなく、「庭を使う時間がどう変わるか」「その空間にどんな気持ちで立てるか」といった感覚的な部分も見逃せません。庭は単なるスペースではなく、暮らしの中で家族と過ごす、あるいは一人でくつろぐ“居場所”でもあります。だからこそ、自分たちの暮らし方に合った方法を選ぶことが何よりも大切です。


天然芝をやめることにためらいがある方もいるかもしれません。ただ、切り替えは「妥協」ではなく、「今の暮らしに合わせた進化」と捉えることもできます。人工芝ならではの良さを理解し、自分にとって最も心地よい選択を見つけてください。


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